今年も、鶴丸メソッドメディカルファッションにて
技能検定試験を実施致しました。
年に一度の、緊張する日です💦
今年は1級と2級を、3人が受験する予定でしたが、1人棄権し、2名の受験でした。
6時間半を、じーっと見つめているのは辛い💦
私が代わってやりたいくらい。
お弟子達の出来栄えは、ある意味、私がどれだけ教え込んだかという事。
今年の試験は、私自身も学びが多い試験でした。
お弟子達には、1級を取りなさいと勧めています。
洋裁の仕事をするのに資格は必要有りませんが、この資格は厚生労働大臣認定の資格なんです。
国家資格ですから、簡単では有りません。
日頃の仕事ぶりが、そのまま発揮されるものです。
2人とも、本当に良く頑張り、最後まで仕上げてくれました。が、何だか今年は後味の悪い気分。
2人とも勉強になったと言ってくれましたが、私自身が消化不良なんです。
白か黒か、どちらかしか無い私にとって、技能検定試験をこれからも続けて行くべきか否か、モヤモヤした気分です。
たまーにやって来る、ナーバスな時期。
検定試験を実施している私は、単なるお節介おばさんなのかと…。
広い広い、以前より4倍程広いアトリエに引っ越したばかりです。検定試験を受けさせる為に、東京へ何度か私自身が特訓を受けに行きました。
こんなスランプは何度か有りましたが、年齢的にも、少し仕事もハードだし、アシスタントも居ないし、この際、やはりお弟子も取らずに、マスコミにも一切出ず、どこか小さなお店でひっそり洋裁店を営んでいるのが良いのかな…と、少々弱気な私です。落ち込む度にそう考えるのは、やはり私は、一人でコツコツと洋裁をしているのが本当に好きだから。
「信頼関係」に於いて、悩ましい事も有り、今日は虚しい一日でした。
こんな事を思い出しました。
私が20年ほど前に受けた、技能グランプリ大会。
福岡県から、出場を勧められての参加でした。
2日掛けて10時間でテーラードジャケットを仕上げる競技です。出場者は30数名。競技の1日目は、ボディに一番に袖が付きました。2日目も、我ながら時間内に余裕で完成し、納得の出来栄え。結果なんてどうでも良くて、自分の中では晴れ晴れしていました。その競技の2日目。一人の参加者が、会場に遅刻して来ました。遅刻したら失格だと思っていましたが…。
でも、この女性は入賞しました!
誰もが驚いた瞬間でした。
そして数日後、ある先生からこんな事を言われました。
「まぁ!あなた、誰も教えてくれなかったの?」と…。
「たったこれだけで良かったのに」と、手のひらを広げて見せました…💦
えっ⁉️何⁉️
たった5万で良かったのに…。って何⁉️
それから私は、頼まれても技能グランプリ大会にだけは、私自身も出場しないし、お弟子にも勧めません。
私に技能グランプリ大会に出場するのを勧めて下さった先生に聞いたら、「それは昔の話でしょ?」と、事実を認めておられましたが、複雑な気持ちだった筈です。
それが実は今日、検定の関係者の方から紛れもなく
「忖度」について聞いてしまいました。
「今でも有るんですよ。どこの世界でも有ります」と。
何の為の競技大会なのか、
その為に出場者はどれだけの努力をして来たか。
大会関係者は良く考えて欲しい。
担当する県としても、そこは口出し出来ないところなのでしょう。
今年はアビリンピックに、大分県から一人、全国大会に出場します。
そして、大分県大会に10人の出場者を確保しました。これは、これからまだ募集しますので増える可能性が有ります。でも、忖度で金銀銅が決まるのであれば、もう来年からは指導するのはやめようかと考えます。
裏で何が動くか分かりますが、その為に、チャレンジしている希望を抱いている人達を裏切るような行為が有って良いのでしょうか。
今日のモヤモヤは、私が教えて来た事が試験で反映されなかった事。それは素直に自分の力不足です。
そしてこの、聞いてしまった「忖度」の事。
せっかく動き始めた大分県の洋裁パワー。
障がい者もどんどんチャレンジしています。
「忖度」有りきの大会に臨ませて良いのか。
それでもチャレンジだけは続けるべきか。
かなり落ち込んでおります。
どこにでも有る話のついでに…。
今も体制が変わらない中央のY協会の話。
コンテストに作品を出品するよう強く言われました。
コレは所謂、当て馬です。
30年前の嫌な出来事を思い出し、もう出したく無いと感じましたが、世界大会に出品したドレスを出しました。
フィンランド世界大会で、私のドレスを見て、是非出してと頼まれたからです。私の自信作でした。
私の所属する協会の先生から電話。
「あなた!ドレスに赤い布を出さなければ総理大臣賞だったそうよ!」と。…何の事?布を足す⁉️
足してません。打掛の裾の赤い布を表現して、態々最初からデザインしていたドレスです。
私にこのドレスを出品してと言って来た、Y協会の人がメールで
「布を足したわね?」と言って来ました。
「いいえ。最初からこのドレスはそのままです。」という返事に、
「あらそうなの?遠くから見たら足したように見えたわ。」
で、このやり取りは終わりました。
世の中、こんな人ばかりじゃないですよねー💦
人を蹴落としてでも、賞を貰う事に信用を失って何が嬉しいのか分かりません。
指導者として、正しく生き、それを貫きたいと考えています。意味のない大会やコンテストには関わりたく有りません。台湾での世界大会でも本当に辛辣なイジメに遭いました。世界大会も今後参加する事は有りません。
大事な事は、賞ではなく、お客様からどれだけ喜ばれるかです。Y協会は、会員全員が順番にだいじん賞を貰っているそうで、技術の向上に役立っているとは思えません。
いつか、厚労省から指導が入ること必至です。